2021シーズン ルートインBCリーグ公式戦(対:石川ミリオンスターズ)
福井ワイルドラプターズの小松原社長へのインタビューはぴっ♪【パート2】
はぴっ♪
「ワイラプ」こと福井ワイルドラプターズの小松原鉄平社長に、前回は球団1年目だった2020年シーズンについて、チームのことや球団経営のことなどをきいたはぴ。 2回目の今回は、2021年シーズンに向けてのいろいろなお話を聞いたはぴっ!
- 2021年シーズンは、また新たなコトにチャレンジするって聞いたはぴよ。
<小松原鉄平社長(以下:小松原)>
前回お話した、選手たちが普段から地域のために頑張っている姿を知ってもらい、応援してもらうというスタイル。これとお金を稼ぐことを結び付けた「配送業」(※1)を昨年の11月から手がけています。地域の皆さんとのふれあう機会も増えますので、それをきっかけに一度応援に行ってみようかとなってくれるとうれしいですね。
- 選手たちが配達してるはぴか?
<小松原>
そうですよ。今日も3台稼働中です。私や福沢(卓宏)監督も配達してまして、年末年始もずっと走ってました! ちなみに私が1日の配達個数の最高記録、160個を持ってます(笑)。福井市の西のほうが配送エリアなんですが、めちゃくちゃ道に詳しくなりましたよ。
- 荷物を持ってきた人がワイラプの選手だったらビックリはぴっ!
<小松原>
私の名前が入った不在票を貼っておくと「あの~…、ワイラプの…ですよね? フォローしてます!」と言ってもらえたり(笑)、筒井(翔也)選手はクリスマスプレゼントをいただいたり。現状で目指すところはまさにそういう形だと思うんです。配達のいつものお兄ちゃんが野球を頑張っていて、その姿を見て応援したくなる。日々の事業を通じてファンを増やしていきたいと考えています。
筒井翔也選手
上下大地選手
- シーズンが始まったらどうするはぴ?
<小松原>
シーズン中も選手たちによる配送は続けます。球団を持続させるために、シーズン中でも働くことをリーグに特別に認めてもらいました。1年目なのでどうなるかわかりませんが、チームとしてもリーグとしても新しいチャレンジですね。
- 配達を頑張る選手を見たら、これはもう応援するしかないはぴ!
2021年シーズンの目標はあるはぴか?
<小松原>
昨シーズンを踏まえると、屋外スポーツ観戦でのコロナ感染のリスクは少ないことがわかってきましたので、今シーズンは通常通りに試合が行われると思います。新加入の選手も楽しみな人が多いですし、一試合でも多く勝ってリーグチャンピオンを狙いたい。そしてラプターズとしてNPB選手も輩出したいです。
- いろいろチャレンジしながらのシーズンはぴね。
<小松原>
ラプターズの選手は働きながらシーズンを戦っているんだけど、他のチームより強かった、NPB選手も出したとなるようにしたいですね。配送業については事業を確立し、単年度黒字が目標です。
- 最後に福井の印象はどうはぴか?
<小松原>
福井に来たのは2019年のクリスマス。ご飯とお酒がこんなに美味しいところとは知らずビックリしました、すみません(笑)。スポンサー探しの際にも、閉鎖的・保守的と言われましたが、裏を返せば仲間意識が強いんだと思います。懐に入れていただければ、すごく応援してくださる。一人でも多くの方と結びついて、そんな関係値の仲間をどんどん増やしていきたいですね。
- ボクたちの仲間を応援するために、みんなが球場に行くように…♪
<小松原>
そして1試合の観客数1000人を目指したいです。
そのためには、選手個々の魅力を高めて、配送業でタッチポイント(顧客との接点)を増やし、人と人とのつながりでお客様の拡大につながればと思っています。最初にお話ししたように、選手はアスリートである前に一社会人。技術だけでなくスポーツマンシップを備えた人間性が、試合中のふるまいにもあらわれると思います。そんなところがまた福井の人たちに受け入れられることで、多くの人に球場へ足を運んでいただき、福井を盛り上げ、福井に貢献していきたいと思っています!
野球をすることが目的ではなく、野球を通じて福井に貢献すること。いろいろお話するなかで、小松原社長のその想いがひしひしと伝わってきたはぴ♪ 今年は配送業との両立にチャレンジするシーズン。そんな条件で頑張るワイラプ戦士たちは間違いなくカッコイイはぴっ!
小松原社長ありがとうはぴ! 球場に応援に行くはぴね~っ♪
(※1) 宅配便業者と業務委託する形でワイルドラプターズの選手がユニフォーム姿で配送業を請け負う「ワイラプ便」。今後は配送車のラッピングなども検討している。
福井ワイルドラプターズの小松原社長へのインタビューはぴっ♪
はぴっ♪
2020年シーズンは球団創設1年目で「ルートインBCリーグ」西地区優勝に輝いたボクたちの「福井ワイルドラプターズ」。今回は球団の小松原鉄平社長に、昨シーズンのこと、今シーズンに向けての取り組み、球団経営の展望などのお話を聞いたはぴっ!
― 2020年シーズンは見事に西地区優勝(※1)だったはぴが、振り返ってみてどうだったはぴ?
<小松原鉄平社長(以下:小松原)>
正直、ここまで勝てるとは思ってなかったんですよ。チームが変わるなか(※2)で指導者が減るなど、野球をする環境でいうと一昨年よりマイナスでしたから。
ただ、福沢(卓宏)監督の“選手をいいところを伸ばす”コーチングが実を結んで、エレファンツ時代からの選手、ラプターズから入った選手のみんなが活躍してくれましたね。
福沢卓宏監督
エースの濵田俊之投手。昨シーズンは10勝を挙げ、シーズンMVPを受賞
― そこから西地区優勝! でもチャンピオンシップシリーズ(※3)は…くやしかったはぴ…。
<小松原>
…ですね。でも振り返ると、厳しい条件のなかで選手たちは予想をはるかに超える活躍をしてくれました。2021年シーズンも期待できます!
「BCLチャンピオンシップ準決勝」信濃グランセローズ戦
― ところで社長のお仕事も大変そうはぴ。
<小松原>
1年前に球団社長になったのですが、経営のイメージは「トクサンTV」(※4)のバックアップを受けて、YouTubeを武器にすること。これでチームに今までにない価値を生み、福井にファンを作り出していくことを考えていました。
― 確かに人気YouTuberになると、みんな知ってるはぴ!
<小松原>
「トクサンTV」のトクサン(徳田正憲さん)は大学時代からの親友で、クラブチームでもチームメートでした。そんな普通に自分の隣にいたトクサンのYouTubeの登録者数が60万人越えですよ!
― ボクも観たはぴっ! 野球好きにはたまらない内容だったはぴっ♪
<小松原>
トクサンは草野球界のトッププレイヤーですが、もちろん独立リーグやNPB(プロ野球)には、もっとレベルの高い人はたくさんいます。面白いエピソードがありまして、あるイベントで日本人メジャーリーガーが登場した時よりも、トクサンが登場した時のほうが子どもたちの歓声が大きかったそうです。
― ええぇぇぇぇー!?
<小松原>
それぐらい子どもたちにとっては、メジャーリーグよりもいつも観ているYouTubeのほうが価値が高い場合もあるということです。そんなモデルをラプターズでも目指しています。
ただ、昨年は動画制作の体制がしっかりと作れませんでしたね…。
― 球団公式HPにはたくさんの動画「ワイラプTV」があるはぴよ?
<小松原>
まだまだ全然足りないです。毎日更新するぐらいでないと。
YouTubeをもとに、球場だけでなく動画での広告展開を提案してスポンサーを探しましたが、コロナの影響で直接会うことも難しく、経営面では厳しいシーズンでしたね。
― 選手たちの反応はどうだったはぴ?
<小松原>
コロナ禍のシーズンで選手たちに言い続けたのは、主役は選手ではなく、あくまでお金を払って応援してくれるお客様だということ。いつもと違うシーズンだったからこそ、野球ができて当たり前ではないということが逆に理解してもらえたかもしれませんね。
― 選手たちに求めるものはあるはぴか?
<小松原>
いちばんは「アスリートの前に一社会人であること」。地域に貢献できる人材であるべきということです。球団も会社なので、野球の前に会社としての経営を考える必要があります。球団として、応援していただけるスポンサーがそこにメリットを感じてもらうようにしないといけません。選手たちには野球が上手いからお金がもらえる訳ではないことを理解してもらいたいです。
― 「主役はお客様」はぴね。もともと社長もプレーヤーだったはぴ
<小松原>
私も大学卒業後、証券会社に就職したのですが、もう一度野球にチャレンジしたいと関西の独立リーグでプレーしました。野球をしてお金をもらえることがどれだけシビアなことか。プレーするうえでその仕組みをわかっているか、わかっていないかで取り組み方は全然違うと思います。
― この社長のアツイ想いも快進撃の理由のひとつはぴかも!
ちなみに印象に残った試合はあるはぴか?
<小松原>
やっぱり西地区優勝をかけた地区チャンピオンシップの富山GRNサンダーバーズ戦ですね(2020年10月17日@福井県営球場)。富山からも含めてお客様が多く、杉本知事にも来ていただきました。しびれるようないい試合でした。
― 2点先制するも追いつかれ、中盤に2点追加、そのまま逃げ切り4対2で勝ったはぴ!
<小松原>
お客様も昨年最多の731名の方が球場にお越しくださいました。試合を楽しみに多くの人に集まっていただき、期待に応える試合ができたと思っています。ウチだけではなく相手チーム含めて、ただ野球をしただけでなく、たくさんの人に喜んでいただける野球ができたことを実感しました。
― 球場全体がひとつになったはぴね!
<小松原>
福井にいる身近なお兄ちゃんが、普段から地域のために頑張っている、一生懸命にNPBを目指している姿を知っている、だから球場に行って応援したい。このような形でお客様に足を運んでもらい、地域を盛り上げるのがBCリーグならではのスタイルだと思っています。
小松原社長の想いはただひとつ、ワイルドラプターズで福井に貢献すること!そのための球団づくり、選手育成が1年目にして地区優勝につながったはぴ。そして2021年シーズンは新しい事業に取り組みながら戦っていくらしいはぴよ~。詳しくは次回をお楽しみに♪
(※1)
「ルートインBCリーグ」には、東地区(茨城・栃木・埼玉・神奈川)、中地区(福島・新潟・群馬・長野)、西地区(富山・石川・福井・滋賀)の合計12チームが所属。福井ワイルドラプターズは公式戦でリーグ記録の22連勝を記録。地区チャンピオンシップにも勝利し、西地区優勝を飾る。
(※2)
2019年シーズンまでの「福井ミラクルエレファンツ」から球団経営が変わり2020年シーズンより「福井ワイルドラプターズ」となる。
(※3)
東・中・西地区優勝3チームと、地区チャンピオンシップで敗退したチームから条件を満たした1チームによるトーナメント。福井ワイルドラプターズは信濃グランセローズと対戦し、延長10回、5対6の悔しいサヨナラ負け。
(※4)
野球に関するさまざまな内容を発信するYouTubeチャンネル。2021年2月現在の登録者数は60.7万人。